UNO R4 WiFiの、VRTCピンとOFFピンの使い方を学びます。
AUTHOR: Jacob Hylén
Arduino UNO R4 WiFiには、今までのUNOボードにはなかった、VRTCピンとOFFピンを搭載しています。
これらのピンは、ボードの電気的な機能のいくつかを制御します。VRTCピンは、ボードのメイン電源がオフのときにも、オンボードRTC(Real Time Clock: リアルタイムクロック)を動作させ続けます。OFFピンは、電源を遮断して、ボードの電源を切るのに使います。
目的
このチュートリアルでは、Arduino UNO R4 WiFiのVRTCピンとOFFピンの使い方を学びます。
これらのピンをどのように使うのかと、どういう時に使うのか、これらのいくつかの制限について学びます。
必要なハードウェアとソフトウェア
- Arduino UNO R4 WiFi
- 小型バッテリー、もしくは、他の電源
- ジャンプワイヤー
VRTCピン
UNO R4 WiFiは、RTC(Real Time Clock: リアルタイムクロック)を内蔵していて、正確に時刻を取得することができます。RTCは多くのガジェットで使われています。ガジェットの電源が切られているときも時刻を記録するために、小型バッテリーが接続されています。このため、例えば、ノートPCがインターネットに接続されていなくても、ノートPCを立ち上げたときに時刻を取得することができます。
これと同様の機能を作成するためのオプションを、UNO R4 WiFiは提供しています。このためにRTCの電源線を引き出してあるので、ボードの主電源が切れているときも、RTCを動作させ続けることができます。
DCジャックのそばのヘッダーに、VRTCピンがあります。このピンを使うには、1.6-3.3Vの電圧をピンに供給してください。以下の回路図に示すようなバッテリーパックを使うことで実現できます。それ以外にも、電圧の範囲内の他の電源でも実現できます。
以下のスケッチでは、RTCを開始しますが、VRTCバッテリーを接続して初めてボードを起動したときにだけ、時刻を設定します。
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OFFピン
Arduino UNO R4 WiFiボードのOFFピンは、ボードのオンボード5V電源を切ることができます。基本的にボードをオフにします。
しかし、VINピンかDCピンから電源を供給されているときだけ、ボードをオフにします。なぜこのようになっているのでしょうか? このピンを使うと、供給している任意の電圧から5Vを生成する降圧コンバーターを切るためです。USBから電源を供給しているときは、USBケーブルから5Vが供給されていて、降圧コンバーターを利用する必要がないからです。
OFFピンを使うときは、以下の図のように、OFFピンをGNDに短絡するだけです。ジャンプワイヤーで実験することができます。しかし、最終的な製品では、ボードをオンオフするためのボタンやスイッチを使うことになると思います。
まとめ
このチュートリアルでは、Arduino UNO R4 WiFiの新しいヘッダについている、VRTCピンとOFFピンの使い方を示しました。これらの機能は、UNOファミリーの新しい機能です。
オリジナルのページ
https://docs.arduino.cc/tutorials/uno-r4-wifi/vrtc-off
最終更新日
January 13, 2024