概要
delay()は、指定した値(ミリ秒単位)だけ待つ関数です。micros()で得られるArduinoを起動してからのマイクロ秒を利用して遅延を実現します。基本的にはビジーウエイトです。
delay()のリファレンスはこちらをご覧ください。
ソースコード
delay()は、hardware/arduino/avr/cores/arduino/wiring.c に定義されています。以下に全ソースコードを示します。
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入力はunsinged long型の変数です。戻り値はありません。
最初に、開始した時刻をmicros()を利用して取得し、startに代入します。
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次に、入力として与えられたmsが0よりも大きい間、外側のwhileループを実行し続けます。
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最初にyield()を呼び出しています。yield()は他のタスクに制御を移すために自らCPUを放棄し、他のタスクに処理を移行するための関数です。Arduino Unoの場合yield()は何もしません。
内側のwhileループでは、msが0よりも大きいときは、micros()を使って現在時刻を取得し、startから1000マイクロ秒以上たっていれば、msをデクリメントし、startに1000加算します。startから1000マイクロ秒たっていなければ、何もせずにループを回ります。
内側のwhileループがあるのは、yield()の処理に1ms以上かかった時に追いつくためと思います。開始時の時刻から終了時の時刻を計算しておかないのは、micros()がオーバーフローしたときの影響を少なくするためと思います(startも同じようにオーバーフローするので)。
1000マイクロ秒ごとにmsを1減算していくので、msが0になった時点でループは終了し、delay()を呼び出した関数に制御が戻ります。
バージョン
Arduino AVR Boards 1.8.6
最終更新日
March 21, 2023