概要
digitalPinToBitMask()は、指定したピンが対応するピンのビットマスクを返すマクロです。
ソースコード
digitalPinToBitMask()は、hardware/arduino/avr/cores/arduino/Arduino.h に定義されています。以下に全ソースコードを示します。
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入力はPで、digital_pin_to_bit_mask_PGMにPを足した値をpgm_read_byte()に渡しています。
pgm_read_byte()は、PROGMEM指定した変数を読み出すためのマクロで、hardware/tools/avr/avr/include/avr/pgmspace.hに定義されています。
digital_pin_to_bit_mask_PGMは、(Arduino Unoの場合)hardware/arduino/avr/variants/standard/pins_arduino.hで定義されていて、以下に示す配列です。この配列はPROGMEMが指定されているため、SRAMではなくフラッシュメモリに配置されます。
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digital_pin_to_bit_mask_PGMは配列なので、digital_pin_to_bit_mask_PGM + (P)というのは、足し算は足し算ですが、配列digital_pin_to_bit_mask_PGMのP+1番目の要素が入っているアドレスを表すことになります。C言語では、配列x[i]は、*(x + i)という形でアクセスすることができます。例えば、Pが13のときは、14番目(配列は0番から始まります)の要素である_BV(5)が入っているアドレスということになります。
_BV()は、hardware/tools/avr/avr/include/avr/sfr_defs.hで定義されているマクロで、1を引数で示したビットだけ左シフトした数値を返します。_BV(5)は、0b00100000となります。
結果としてdigitalPinToBitMask()は、フラッシュメモリに配置したdigital_pin_to_bit_mask_PGMのP+1番目の要素を返却することになります。
以下に、ピンとポート、ビットの関連を示します。例えば、D0(デジタルピンの0番)は、PORTDの0ビット目というように読んでください。digitalPinToPort()の説明と合わせてみるとわかりやすいかもしれません。
PORTB(PB) | PORTC(PC) | PORTD(PD) | |
D0 | 0 | ||
D1 | 1 | ||
D2 | 2 | ||
D3 | 3 | ||
D4 | 4 | ||
D5 | 5 | ||
D6 | 6 | ||
D7 | 7 | ||
D8 | 0 | ||
D9 | 1 | ||
D10 | 2 | ||
D11 | 3 | ||
D12 | 4 | ||
D13 | 5 | ||
A0 | 0 | ||
A1 | 1 | ||
A2 | 2 | ||
A3 | 3 | ||
A4 | 4 | ||
A5 | 5 |
バージョン
Arduino AVR Boards 1.8.6
最終更新日
March 21, 2023