モジュールのインストール

Arduinoボードに外部モジュールのインストール方法・削除方法を学びます。


Author: Karl Söderby、Last revision: 2023/12/14


MicroPythonをインストールすると、ファームウェア内蔵のモジュールがインストールされます。センサーやディスプレイ、neopixelといった外部コンポーネントを使うには、これらをインストールする必要があります。

MicroPythonが動作するボードにモジュールをインストールするには、現状2つの方法があります。

  • ボードのmipモジュールを利用する(ダウンロードとインストールにWi-Fi®接続が必要)
  • PCのmpremoteを利用する(ダウンロードとインストールにUSB接続が必要)

この記事では、これらの方法に加え、ボードから削除する方法を扱います。

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2バイト文字(絵文字や中国語)を含むパッケージのインストールは、Arduino Lab for MicroPython editorでは、現状サポートされていません。“successful installation"という反応が返りますがバグで、現在調査中です。

必要なハードウェアとソフトウェア

オプション1: MIP

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mipモジュールは、Wi-Fi経由での安定したインターネット接続が必要です。接続が不安定なときはインストールが失敗する可能性があります。

mipは、リモートで、外部のパッケージ・ライブラリ・モジュールをインストールできるモジュールです。このモジュールは、MicroPythonファームウェアに内蔵されています。

mipモジュールを使うには、まず、Wi-Fiネットワーク経由でインターネットに接続する必要があります。このために、Arduino Lab for MicroPython editorを実行し、以下のコードを実行します。

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"YOUR_NETWORK_NAME" と "YOUR_NETWORK_PASSWORD" を、実際のWi-Fi®ネットワークのSSIDとパスワードに置き換えてください。
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import network

WIFI_NETWORK='YOUR_NETWORK_NAME'
WIFI_PASSWORD='YOUR_NETWORK_PASSWORD'

wlan = network.WLAN(network.STA_IF)
wlan.active(True)
wlan.connect(WIFI_NETWORK, WIFI_PASSWORD)

print()
print("Connected to ",WIFI_NETWORK)

接続後は、外部モジュールをインストールするのに、mipモジュールを利用できます。

organisationとrepositoryを指定することで、インストールできます。

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import mip
mip.install(github:org/repo)

あるいは、インストールしたいファイルのURLを指定します。

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mip.install("https://raw.githubusercontent.com/tinypico/tinypico-micropython/master/lis3dh%20library/lis3dh.py")

ファイルは、ボード上のlibというフォルダに追加されます。

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install()メソッドの使い方にはいくつかあります。詳細はMIPドキュメントを参照してください。

完全な例

この例では、まず、Wi-Fi®に接続し、arduino-iot-cloud-pyモジュールをインストールします。

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import network
import mip

# enter wi-fi creds
WIFI_NETWORK='YOUR_NETWORK_NAME'
WIFI_PASSWORD='YOUR_NETWORK_PASSWORD'

# connect to wi-fi
wlan = network.WLAN(network.STA_IF)
wlan.active(True)
wlan.connect(WIFI_NETWORK, WIFI_PASSWORD)

print()
print("Connected to ",WIFI_NETWORK)

# install the arduino-iot-cloud module
mip.install("github:arduino/arduino-iot-cloud-py")
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この例を2回実行すると、すでにWi-Fiに接続しているので、202エラーとなります。Wi-Fiに接続した後は、mip.install()メソッドだけを使う必要があります。

インストール失敗

インターネット接続が不安定な時には、mipインストールが失敗する可能性があります。モジュールをインストールしたけれども、エラーになるときは、インターネット接続が正常か(ルーターの接続可能範囲にあるか)を確認してください。その後、再度インストールしてください。

これは、小さいインストール(1ファイルのときなど)には問題になりません。しかし、大きいパッケージをインストールする際には可能性が高くなります。

同じモジュールを再度インストールすることもできます。このときは、既存のバージョンを上書きします。

オプション2: Mpremote

ボードにMicroPythonモジュールをインストールするのに、Pythonベースのツールであるmpremoteを利用できます。Pythonがインストールされている必要があります。macOSとLinuxでは、Pythonは既にインストールされています。システムにPythonがインストールされていなければ、ここからダウンロードしてください。その後、mpremoteをインストールするには、pipが利用できます。

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$ pip install mpremote

mpremote connect listを実行して、デバイスのシリアル番号を取得します。出力は以下のようになります。

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/dev/cu.usbmodem3871345733302 335B34603532 2341:055b Arduino Portenta Virtual Comm Port in HS Mode

シリアル番号(2番目の値)をインストールコマンドに渡します。

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$ mpremote connect id:335B34603532 mip install github:arduino/arduino-iot-cloud-py

これで、ライブラリと必要な依存モジュールがボードにインストールされます。

エラー: 証明書検証失敗(MacOS)

いくつかのPCでは、エラーになる場合があります。

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[SSL: CERTIFICATE_VERIFY_FAILED] certificate verify failed:
unable to get local issuer certificate (_ssl.c:1002)

これは、インストールされているPythonのバージョンに問題があることを示していて、SSL証明書の位置を特定できないことを意味します。これを回避するには、Pythonをインストールした場所(典型的には、Applications > Python 3.X)で、Install Certificates.commandスクリプトを実行します。

証明書をインストールする

証明書をインストールする

ファイル削除

ボードからファイルを削除するには、Arduino Lab for MicroPython editorを実行し、ボードを接続し、“File"ボタンをクリックします。これで、ローカルファイルとボードのファイルを開きます。

ファイルを削除したければ、以下に示すように、ファイルに印をつけ、ファイルウインドウの右上のゴミ箱アイコンをクリックします。

ファイルを削除する

ファイルを削除する

オリジナルのページ

https://docs.arduino.cc/micropython/basics/installing-modules/

最終更新日

April 14, 2024

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